
「老害」という言葉をご存知でしょうか。
老害とは高齢者に対する蔑称ともいえる言葉で
「自分のことしか考えない老人」
のことを指す言葉として、近年、急速に普及してきた言葉です。
あまりいい言葉ではありませんが、あなたもいつの日か老害に出くわす、老害になってしまう日が来るかもしれません。
今回はそんな「老害」の意味や特徴、対処法、エピソードなどを紹介していきます。
老害の意味
老害とは高齢者に対する蔑称ともいえる言葉で、年配者を揶揄して「老害」と表現されます。
「害のある老人」「害のある上の人間」の意味として使用されており、反意語に老益があります。
老害はなぜ発生するのか?
明確な理由は不明です。
ただ、年齢を重ねるにつれての到達感や達成感、自暴自棄感、孤独感から責任感や他人への思いが欠如する傾向が人間にはあると思われ、その結果として生み出される事象・現象と予想されます。
人間は子供として生まれ、大人になり、晩年になるとまた子供になると言います。
経験を積んできたので、若い人より優れている。できる。
自暴自棄感
もうあとは退職するだけ、死に向かうだけなので、周りを気にすることはない。
気にしたくない。
孤独感
誰かに話を聞いてほしい。かまってほしい。
だから子供のようなツンケンした態度をとってしまう。
老害はいくつから
「老害」は主に50代以上の老人など上の存在に対して使用されます。
ただ、学校や部活、職場の場合だと、少し年上の存在に対して「老害」を使用することもあります。
老害の特徴

頑固・屁理屈が多い・鈍感
自身に強烈なプライドを持っており、それ故に他者の意見を聞き入れることができず、頭でっかちになっている。
最終的には、まるで話が通じない老人になります。
口癖
◆今の奴らは~
やたらに自分たちの時代を肯定し、現在を否定しやすい。
下に見られるのを極端に嫌うため、マウンティングが多い
強烈な尊厳を持っているがゆえに、人より下に思われる事が許せない。
それゆえに、他人への言動にマウンティングが多用され、その延長で短気で怒りっぽくなる傾向があります。
自己中心的
自分の価値観が第一で、更にそれを押し付けてくる傾向がある。
ただ、本人は良かれと思っており、自身が自己中心的だとは気づきません。
老害の対処法

最善の対処法
2.いなす・受け流す
1.関わらない・近寄らない
老害の対処法の最善は「関わらない・近寄らない」です。
相手にしても仕方がないので、その空間に入らないように努力しましょう。
※無視とは異なります。
2.いなす・受け流す
老害の話をスルーしてはいけません。無視してしまうと、よりヒートアップしていきます。
闘牛士のイメージで受け止めつつも、当たらないようにする「いなす・受け流す」という表現が最適です。
話に深入りせず、適度な距離感をキープしましょう。
駄目な対処法
2.かわす・無視する
1.正面から受け止める・がっつり向き合う
話しても無駄なので、正面から受け止めるのは厳禁です。
言って理解してもらえるなら、それは老害ではありません。
2.かわす・無視する
無反応は日に油を注ぐようなもの。
老害は誰かに構ってほしい、かまってちゃんなのです。
老害を退治したエピソード
老害を退治したエピソードをご紹介しましょう。
ある企業の支店でとても横柄な老害上司がいました。
その所長の言動は常にきつく、パワハラの化身の様な存在で彼のせいでスタッフが頻繁に退職していきます。
その様な人物であれば、何かしら対応や懲罰があって当然ですが、社長が若い時に世話になった恩人らしく、社長自身はどうしても処分ができませんでした。
業を煮やした若手社員が先導をとり、朝礼時に支店全員で所長に詰め寄り、全員の思いをぶちまけました。
すると、全員から嫌われていると思っていなかったのか、驚いた様子でその場をやり過ごし、最終的には、上司は自主的に退職していきました。
※嫌われていないと思い込むのも老害の特徴のひとつ

詰められた後は、どこか寂しそうでした。
因果応報だとは思いますが、あまりいい気分ではありませんでしたね。
「スタッフ全員で詰める」というのは最終手段ですが、これくらいの事をしないと老害と呼ばれる人には伝わりません。
老害のエピソード

典型的な老害のエピソードをいくつか紹介します。
話を先に通さないと怒る
その部署では、部長が全体の管理に忙しいため現場とはあまり関わりを持っておらず、プロジェクトの責任者は課長という形になっていた。
そして、若手社員が課長の承認を得て大きな案件を他社に持ちかけ、翌月から始動することになった。
意気揚々と課長が部長に報告に行くと
「なぜ、俺に一番に話を通してないんだ!そんなものは駄目だ!」
とプロジェクトの成功よりも自身に話を通していないことに怒りだした。
自分は良いが他人には腹が立つ
自分は車の割り込みを平気でするが、他人にされると酷く怒る。
結婚している息子や娘の家にお構いなしに行く
孫に会いに自分の都合だけで、結婚している子供の家に突撃する。
相手の迷惑などは考えず、むしろ助けてあげているとすら思っている。
老害死ねなんて言わないで!あなたもいずれ老害になる
インターネット検索を調べていると「老害 死ね」というキーワードが出てきました。
おそらく年配者になにか嫌なことをされた結果、その様なワードを検索したのかと思われますが、実はキーワードを打ち込んだあなたもいずれ老害になります。
というのも、いつの時代もそれぞれの時代毎に常識やルールは微妙に異なります。
昭和の常識が平成で100%通用するわけがなく、平成の常識もまた、令和にはズレが発生することでしょう。
新しい生命が誕生し、それぞれの時代を生き抜いている以上、これからも老害スパイラルは永遠に繰り返されることになるのです。
老害にならないためには
老害と呼ばれないために必要なことは一つです。
自身の基準でなく、彼らの目線に合わせて話ができる存在であれば、少なくとも老害という蔑称で呼ばれることは無いでしょう。