
総務省発表の就業構造基本調査では未婚者についての所得データが公表されており、未婚男性の年代別年収・収入状況を知ることができます。
そしてその中から、結婚の適齢期と思われる20代~30代を対象として、未婚男性の年収分布を算出致しました。
婚活女性の希望としては、結婚相手となる男性には年収400万円以上を望む声が多いようですが、下記のデータを見てもらえばわかるように、実際に結婚適齢期の未婚男性でその金額を稼ぎ出せる人はそう多くはありません。
安定的な結婚生活を夢見る女性には少し酷なデータかもしれませんが、現実の数字をご紹介しましょう。
※統計データでは「所得」として収入が算出されています。
所得は自営業者であれば経費を差し引いた数字となります。
そのため、実際の「年収」としては以下の数字よりも若干高くなります。
20代前半の未婚者の年収分布

20代前半の所得・年収区分 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
50万円未満 | 199700人 | 9.87% |
50~99万円 | 326500人 | 16.14% |
100~149万円 | 164800人 | 8.15% |
150~199万円 | 176500人 | 8.73% |
200~249万円 | 355600人 | 17.58% |
250~299万円 | 313600人 | 15.51% |
300~399万円 | 347100人 | 17.16% |
400~499万円 | 90800人 | 4.49% |
500~599万円 | 6400人 | 0.32% |
600~699万円 | 4400人 | 0.22% |
700~799万円 | 500人 | 0.02% |
800~899万円 | 0人 | 0% |
900~999万円 | 700人 | 0.03% |
1000~1249万円 | 100人 | 0% |
1250~1499万円 | 0人 | 0% |
1500万円以上 | 400人 | 0.02% |
合計 | 202万2400人 | 100% |
20代前半の未婚者の中央値は240.4万円でした。
20代前半というと学生がほとんどを占めています。
また、社会人であったとしてもほとんどの人が新人で高額な給与が支給される事はありません。
収入にして250万円程度がボリュームゾーンとなります。
この年齢では、結婚している男性自体が少数のため既婚と未婚の年収差もあまりありません。
20代前半で年収400万円以上を稼ぎ出せるのはおおむね10%程度。
年収500万円以上を稼ぐ未婚男性は5%程度と、20人に1人の割合しか存在していません。
20代前半で年収1000万円以上というのは0.05%となっており、ほとんど宝くじのような確率となっています。
20代後半の未婚者の年収分布

20代後半の所得・年収区分 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
50万円未満 | 41700人 | 2% |
50~99万円 | 60500人 | 2.9% |
100~149万円 | 113400人 | 5.44% |
150~199万円 | 150400人 | 7.21% |
200~249万円 | 311500人 | 14.94% |
250~299万円 | 319700人 | 15.33% |
300~399万円 | 581100人 | 27.87% |
400~499万円 | 320700人 | 15.38% |
500~599万円 | 104000人 | 4.99% |
600~699万円 | 19500人 | 0.94% |
700~799万円 | 7700人 | 0.37% |
800~899万円 | 4400人 | 0.21% |
900~999万円 | 3800人 | 0.18% |
1000~1249万円 | 2400人 | 0.12% |
1250~1499万円 | 500人 | 0.02% |
1500万円以上 | 1800人 | 0.09% |
合計 | 208万5000人 | 100% |
20代後半の未婚者の中央値は307.8万円でした。
20代後半というと学生層はいなくなり、ほとんどの人が社会人として働いている年代です。
この年代では収入にして300万円程度がボリュームゾーンとなります。
20代後半で年収400万円以上を稼ぎ出せるのはおおむね20%程度。
年収500万円以上を稼ぐ未婚男性は10%程度と、10人に1人の割合しか存在していません。
20代後半で年収1000万円以上というのは0.3%程度となっており、約300人に1人の計算になります。
30代前半の未婚者の年収分布

30代前半の所得・年収区分 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
50万円未満 | 30700人 | 2.02% |
50~99万円 | 37400人 | 2.46% |
100~149万円 | 79700人 | 5.24% |
150~199万円 | 104100人 | 6.84% |
200~249万円 | 202300人 | 13.3% |
250~299万円 | 185800人 | 12.21% |
300~399万円 | 367200人 | 24.14% |
400~499万円 | 246300人 | 16.19% |
500~599万円 | 127500人 | 8.38% |
600~699万円 | 58200人 | 3.83% |
700~799万円 | 27600人 | 1.81% |
800~899万円 | 5500人 | 0.36% |
900~999万円 | 4800人 | 0.32% |
1000~1249万円 | 5100人 | 0.34% |
1250~1499万円 | 2100人 | 0.14% |
1500万円以上 | 1500人 | 0.1% |
合計 | 152万1300人 | 100% |
30代前半の未婚者の中央値は332.9万円でした。
男性の30代前半というと、結婚率が一番高くなる年齢帯です。
※平成28年 男性の結婚年齢31.1歳。人口動態統計特殊報告より参照。
この年代で結婚に至る男性が多く、女性にとって一番重要な年齢層といえますが、年収は300万円後半がボリュームゾーンとなります。
30代前半で年収400万円以上を稼ぎ出せるのはおおむね30%程度と女性の希望する収入を得ている人が3人に1人は存在することになります。
年収500万円以上を稼ぐ未婚男性は15%程度といったところで、6~7人に1人の割合となっています。
30代前半で年収1000万円以上というのは1%程度。
30代後半の未婚者の年収分布

30代後半の所得・年収区分 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
50万円未満 | 31800人 | 2.7% |
50~99万円 | 35900人 | 3.04% |
100~149万円 | 59100人 | 5.01% |
150~199万円 | 77300人 | 6.55% |
200~249万円 | 153500人 | 13.01% |
250~299万円 | 124000人 | 10.51% |
300~399万円 | 259400人 | 21.99% |
400~499万円 | 182600人 | 15.48% |
500~599万円 | 103900人 | 8.81% |
600~699万円 | 59800人 | 5.07% |
700~799万円 | 28700人 | 2.43% |
800~899万円 | 16200人 | 1.37% |
900~999万円 | 5100人 | 0.43% |
1000~1249万円 | 3000人 | 0.25% |
1250~1499万円 | 1800人 | 0.15% |
1500万円以上 | 700人 | 0.06% |
合計 | 117万9700人 | 100% |
30代後半の未婚者の中央値は341.7万円でした。
30代後半というと会社でもそれなりの立場になっています。
出世の早い人なら課長や部長になっている人も少なくありません。
30代後半では、年収400万円程度がボリュームゾーンとなります。
年収400万円以上を稼ぎ出せるのはおおむね40%程度。
年収500万円以上を稼ぐ未婚男性は25%程度と、4人に1人の割合。
30代後半で年収1000万円以上というのは1%程度となっており、100人に1人の割合です。
20代後半・30代 結婚適齢期の未婚者の年収分布

20代後半・30代の所得・年収区分 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
50万円未満 | 104200人 | 2.18% |
50~99万円 | 133800人 | 2.8% |
100~149万円 | 252200人 | 5.27% |
150~199万円 | 331800人 | 6.93% |
200~249万円 | 667300人 | 13.94% |
250~299万円 | 629500人 | 13.15% |
300~399万円 | 1207700人 | 25.23% |
400~499万円 | 749600人 | 15.66% |
500~599万円 | 335400人 | 7.01% |
600~699万円 | 137500人 | 2.87% |
700~799万円 | 64000人 | 1.34% |
800~899万円 | 26100人 | 0.55% |
900~999万円 | 13700人 | 0.29% |
1000~1249万円 | 10500人 | 0.22% |
1250~1499万円 | 4400人 | 0.09% |
1500万円以上 | 4000人 | 0.08% |
合計 | 478万6000人 | 100% |
20代後半から30代後半までの結婚適齢期の未婚男性の年収分布です。
中央値は322.7万円となっています。
年収400万円を稼ぎ出している20代後半から30代の未婚男性は約30%。
それ以上の年収500万円以上で約15%程度。
年収600万円以上になると約5%と20人に1人の計算になります。
都道府県別の未婚者の年収分布
都道府県別の未婚者の年収区分データです。
東京都や大阪府などの都市部が高く、地方ほど低くなる平均年収データと同様の水準になっています。
北海道 | 青森県 | 岩手県 | 宮城県 | 秋田県 | 山形県 |
福島県 | 茨城県 | 栃木県 | 群馬県 | 埼玉県 | 千葉県 |
東京都 | 東京都特別区部 | 神奈川県 | 新潟県 | 富山県 | 石川県 |
福井県 | 山梨県 | 長野県 | 岐阜県 | 静岡県 | 愛知県 |
三重県 | 滋賀県 | 京都府 | 大阪府 | 兵庫県 | 奈良県 |
和歌山県 | 鳥取県 | 島根県 | 岡山県 | 広島県 | 山口県 |
徳島県 | 香川県 | 愛媛県 | 高知県 | 福岡県 | 佐賀県 |
長崎県 | 熊本県 | 大分県 | 宮崎県 | 鹿児島県 | 沖縄県 |
まとめ

明治安田生活福祉研究所が発表した「結婚相手に必要な最低年収」によると、20代・30代の未婚女性は約7割が年収400万円以上を求めています。

しかし、実際には年収400万円を稼ぎ出している20代後半から30代の未婚男性は約30%。
男女間の思惑に決定的なミスマッチが発生している事は明らかで、女性にとっては少し残念なデータとなりますが、結婚適齢期の未婚男性の平均年収は300万円から400万円程度という現実は強く理解しておいた方が良いかもしれません。
収入にこだわれば30%の男性を70%の女性で奪い合うことになり、約40%の女性は物理的に結婚が難しくなる事は明白です。
独身時代にスキルや資格を取得するなど共働きを前提に婚活に挑んだ方が、より選択肢が拡がり、より良い男性に出会える確率は高まっていくと思われます。