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【資本金とは】その意味や役割などを完全解説

2019年04月15日 412 ビジネス

「資本金」

多くの人が一度や二度は聞いたことのある言葉だと思いますが、

会社設立の上納金?
会社の運転資金?

とあやふやな状態で記憶している人がほとんどだと思います。

「会社の規模を表している資金」というようなイメージを持っている人も多いと思いますが、その意味を正しく知っている人は、おそらくほとんどいないのが実情ではないでしょうか。

そこで今回は、ビジネスパーソンとして知っておきたい「資本金」の意味について解説していきます。

 
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資本金とは

資本金とは会社の設立時に株式と交換した資金の金額のことで、会社が自身で持っている運転資金のことを意味します。

事業を行うための元手、自己資本とも呼ばれます。

銀行などからの借入金であれば、返済の義務が発生しますが、資本金の場合は会社の資金となるため返済する必要はありません。
会社の財布に入っている自由に使用できる資金を意味します。

資本金は誰が出資するのか

結論から言えば、誰が出資しても構いません。

実際には代表取締役と役員が出資することがほとんどですが、会社と関係のない人が資金を出資しても問題はありません。

資本金の集め方

資本金の集め方は様々で、通常は会社の発起人となる社長や役員が持ち出し合って資本金を捻出します。

その他には、ベンチャーキャピタルと呼ばれる投資会社・投資団体に出資してもらい、株式を譲渡するケースもあります。

資本金はいつから使用できるのか

会社設立時の資本金を作成する手続きは、以下の様になります。

1.個人銀行口座に資本金を入金
2.コピーをとり、払込証明書として提出

資本金を口座に入れて、コピーを取った後は、その時点からどのように使用しても構いません。

資本金が足りなくなった場合はどうするのか

資本金が足りなくなった場合、使い果たしてしまった場合の選択肢は2つ。
この場合は運転資金という意味も含まれますが、

1.社長や役員が会社に出資する。
2.投資家や他人、現在の株主に新株を発行・購入してもらい会社の資金とする。

いずれかの方法で会社の存続を図ります。

新たに株式を発行して、その株式を購入してもらう形で出資が行われます。
これら一連の流れを資本金の「増資」といいます。

もし、いずれかの方法も取れない状態に陥った場合は、「倒産」という結論に達する事になります。

増資は株式と交換で資金を得る事になり、借入金のように返済の義務は発生しません。
その代わり、出資者には配当を得る権利や出資割合に応じた様々な権利が付属します。

会社の資本金はいくらからいくらまで可能なのか

会社の資本金は1円以上であればいくらでも構いません。
1円でも良いし、1億円でも構わないのです。
制度による制限はありません。

そのため、財務状況が脆弱な起業時には1円で会社を設立する人もいます。
また、大企業の子会社を設立する場合には、親会社がその費用を出資するため、いきなり1億円の資本金からスタートする会社もあります。

このあたりは、企業の状況次第です。

かつては資本金制限があった

現在では資本金1円で会社を設立することが可能ですが、これは会社法が2006年に改正された後の話で、かつては株式会社の設立には資本金1000万円、有限会社の設立には資本金300万円が最低資本金として定められていました。

「日本の起業数が少ないのは資本金のハードルが高いからだ」

との意見から、会社法の改正へと繋がり、現在の資本金制度へと改正が行われました。
※それに伴い有限会社の新規設立が廃止。

起業時はどのくらいの金額を資本金にする企業が多いのか

会社の設立時に設定される資本金の額で多いのは1円、100万円、300万円、1000万円です。

なぜ、このような数字になるのか明確な根拠は不明ですが、切りの良い数字に設定されることがほとんどです。

2300円や50万6800円のように、切りの良い数字でなくても問題はないのですが、ほとんどの人は切りの良い数字で資本金を設定しています。

資本金の額によってどんな違いがあるのか

事業を行う上において資金量・資本金が多いほど余裕のある経営が可能になります。
これは誰しもが理解できるところで、それが何よりの違いといえます。

その他にも、資本金の金額によって変わるものが2つあります。

税金

小規模企業であれば、会社の2期目まで消費税の免税処置を受ける事ができますが、会社の設立時に資本金が1000万円以上になると、その優遇制度が受けられなくなります。

資本金が1億円未満の場合は中小企業扱いとなり、所得金額に応じた段階的な税制優遇を受ける事が可能ですが、資本金が1億円を超える企業になると大企業扱いになり、問答無用で税率が所得の23.9%になります。

資本金が1億円を超えると、法人住民税が高くなったり、より負担の重い税制が採用されるようになります。

2015年に中小企業としての税制優遇を受けるために、芸能プロダクション大手の吉本興業が資本金125億円から1億円に減資をするという出来事がありました。
※吉本興業側は資本金の減資を税制のためではないと否定している。

信用

資本金の金額が増えるほど税制面での優遇処置は減少しますが、逆に企業としての信頼度は大きく高まります。

信頼度が高まると、銀行からの資金調達がしやすくなったり、安定企業というイメージから有能な人材が集まりやすくなるメリットがあります。
※実際には資本金と会社の安定度はそこまでの相関関係はない。

資本金が少ないと、許認可の条件を満たせなかったり、創業時の融資を受けられなかったり、最悪のケースでは銀行口座の開設自体を断わられる事もあります。
※口座の開設が断わられる理由は資本金のみの理由ではない場合もある。

資本金は会社の規模と比例関係にあるのか

資本金と会社の規模は比例関係にあります。
年商(売上)が大きい企業ほど、資本金が高額になる傾向にあり、年商が小さい企業ほど資本金も少額です。

日本トップ企業の集合である上場企業群では、資本金はおおむね1億円を超えています。

トヨタ自動車 資本金:6354億円
電通 資本金:746億円
キーエンス 資本金:306億円
三菱商事 資本金:2044億円
日本テレビ 資本金:60億円

資本金の規模と安定性

会社規模と資本金の金額は比例関係にありますが、会社の安定性と資本金の金額に関しては比例関係にあるとは言えません。

というのも、資本金が高額な企業ほど大企業であるわけですが、資本金は業績と連動しているわけではないからです。

資本金が1億円を超える大企業でも赤字になることも、倒産することもあります。

全体的な統計で見れば、大企業ほど安定性が高いことは間違いのない事実ですが、

資本金が高額=安定企業

という、数式は一概には成立しません。

資本金は多い方が良いのか、少ない方が良いのか

結論から言うと、最適解は企業の置かれている状態次第となります。

会社として信頼を得たい、資金融資を受けたい場合であれば、資本金は多く設定した方が良いでしょう。
資本金1円では、人材も集まりにくくなり、受けられる融資も受ける事ができなくなります。

逆に資金がない場合は無理をせず、少ない資本金で中小企業の税制優遇を受けながら会社の成長を即す方が得策です。

まとめ

資本金についての情報を長々と羅列しましたが、理解は深まりましたでしょうか?

会社の経営者以外は直接、資本金を取り扱うことは無いかもしれません。

資本金に対する知識が無くても生活に困ることは全く無いのが実情かと思われますが、いつか来るかもしれない会社設立・社長就任のためにも知識を深めておくと良いでしょう。

この記事を書いた人
年収ガイド運営チーム

様々な専門知識を持ったスペシャリストチーム。
金融・人材系の知識が強い。

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